「やればできる」の罠

皆さん一度は思ったことがあるのではないでしょうか、何かを頑張ろうとして自分を奮い立たせる為に「私はやればできる」「俺ならどうにかできる」「やりさえすればどうにでもなる」と考えたことがあると思います。

私の指す上記の瞬間は何か大事な場面で自分を奮い立たせる為のものではありません。本番前、面接前などで自己肯定感を上げる方法としての「やればできる」ではないです。

私が指している「やればできる」は、テスト勉強であったり、何かの練習であったり、仕事や提出物などのやらねばならない事であったり、ダイエットを始める前などの状態です。

この「やればできる」ですが、とても前向きでいい言葉のように感じますよね、テレビを見ていればCMで流れてきそうなほどに明るいキャッチフレーズ感があります。

しかし、心理的に見れば、割と自分を陥れかねない危ない言葉だったりします。ちょっと大げさに感じるかもしれませんが、多くの人が、特に現代人は心理的影響をよく受けてたりします。

後々説明するのですが、情報化社会の発展により、SNSなどの影響で最終的には自分に自身がもてなくなり、「やればできる」なんて言ってられない人が多く出てきているのです。

いい言葉だとは思うんですけどね、心理的デメリットにつながるリスクの方が多いと感じます。

経験ありませんか?「やればできる」と始めた勉強やダイエットや筋トレが、最初の方が勢いよくできていたけど、途中から全くやる気になれなくなった経験が…

特に勉強なんて、「少しスマホ弄ってやろうかな」なんて思ってスマホを弄り始めていたら数時間がたち、気が付いたら時間がなくなり、「今日はもう寝るか」ってなったことがあると思います。

私は何度もあります(笑)

よく「やればできる」と考えている事がある人は、怠け癖がある可能性が高いです。原因や仕組みを解説しますので、心当たりがある人は是非読んでみてください。

思い込みによる根拠のない自信は危険

「やればできる」は、怠け者の可能性がある、と言いましたが、心理的にどうなってしまっているのかと言うと、自分に過度な自信を持っているせいで、思考が停止している状態、になってしまっているのです。

行動に対して「工夫」がなされていないのです。思考停止して工夫がなされていなのであれば成功しないのは当然です。

そういった人に限って正攻法で挑もうとします。精神力や努力や根性でどうにかしようとするのです。たいていの事はこういった精神論だけでは乗り越えられないです。

「やればできる」と考えが出てしまう時点で、その行動に対しての大きな目標や失敗できない理由は恐らくないです。いくらでも別の選択肢や逃げ道がある状態です。

そんな状態であれば、精神力が強い人でも成功までもっていくことは困難です。そんな強い精神力もない状態の人が特別な理由なしに成功を掴むことはとても難しいのです。

例えば、禁煙がしたいと思います。とりあえず最初は「よし、とりあえず明日から禁煙しよう」なんて考えます。

子供のため、家族のため、パートナーの為、と強い理由が無い限りはほぼほぼ失敗に終わるでしょう。特に禁煙は三大欲求並みに制御が難しいです。食事や性欲より強い快楽をようするのでダイエットなんかより難易度が高いです。

禁煙がそこまで難しいと知らなかった人は多いのではないでしょうか。「禁煙くらいすぐできる」と思っている人は、その難易度を知らずに工夫もせずしっかり挫折してしまうのです。

問題はここからで、この一回の挫折が後の精神状態に悪影響を及ぼすのです。この精神的に悪影響のある挫折を簡単にしてしまうのも悪い所です。

「やればできる」から始めて勉強、ダイエットと失敗して終わります。そうやって失敗を繰り返しているうちに頭の中は「なにかやる→失敗する→嫌な思いをして自己嫌悪に陥る」という思考になります。

「そこまでなる?」と思う方もいるかもしれませんが、本当になります。

例えば痩せたいとは思っているけど全然痩せれない人がいるとします。勿論その人は何度かダイエットに挑戦しています。ですが、やっぱり失敗するんです。難しいですし仕方のないことですが

そんなことが続けば「私にはもう無理だ…」「精神力の弱いダメ人間…」という風になるわけです。そうすると完全に心が折れます。

痩せている人からその人を見た時に「あきらかに太っている、なんで痩せようとしないんだろう?」って疑問に思うはずです。

ダイエットなんて頑張れば誰でもできるし、全然不可能なことでない、あきらかに痩せた方がいいのになんでだろう?程度にしか思わないです。

しかし

本人からしてみればもう「完全に私には無理、不可能」という思考回路にまで陥っているのです。

これが太っていてもそのままにしている人が沢山いる理由です。他の人から見たら難易度が高くなくても、その人にはとんでもない難易度になってるのです。

しかも最近はSNSの普及により、成功体験の情報が沢山入ってきます。成功者は自分の情報発信に積極的ですからね、他の人の成功体験は世間が想像しているより脳に悪影響を与えます。

SNSの情報による脳への悪影響は下記の記事で解説しているので読んでみてください。↓
SNSが奪うのは時間だけではない!SNSは夢や目標を遠ざける!TLを眺めるとやる気を失っていく | DISA LOG

では、どういった精神で挑めばいいのか、という点を次の項目から解説していきます。

自覚するだけで変わる

「やればできる」という精神で挑んではいけないのであれば、どういった精神で挑めばいいのかと言うと、「自分が怠け者である」ということをしっかり意識して挑むことです。

成功している人たちは、人の精神が弱く簡単に挫折してしまうことを知っているか、無意識に工夫をしています。

勿論とても強い精神力をもって成功まで持っていける人もいます。しかし、世の中怠け者だらけです。というか怠け者の方が多いです。人間ですもの楽したい人の方が多くて当然です。

そんな中でも、自分が正攻法でやっても成功しない事を自覚し、何らかの工夫をしようと考えて行動する人間が最後までやり遂げられるのです。

そうやって成功体験を積むと脳はもう凄い事になりますよ、達成感、喜び、興奮、解放感、快感と最高の愉悦を味わえます。

次のステップへのモチベーションもかなり高まりますよね、そして自己肯定感を得た脳はもっと力を発揮していきます。

頭を使う、工夫して勝つ、とてもいい気分、という回路が脳に刻まれます。

上記の特徴を「減点思考」と「加点思考」で分けることが出来ます。

失敗する人は最初から理想が高いんですよね、初手「100点」でスタートします。故に工夫や対策がなく、失敗して減点していき自信をなくします。これが「減点思考」です。

「加点思考」の人は「減点思考」の人とは逆になっていて、自己評価が低い状態から始まります。

なので物事に舐めてかからず、工夫や情報収集にいそしみます。点数の低い自分は何かしないと勝てない、成功できない、という自覚が生まれているからです。

何事も変な自信をもって挑まず、「自分には何ができるだろうか」「どうすれば失敗しないか」という姿勢を崩さずに意識していきましょう。

がむしゃらに頑張っても成功率が低い事は今までの人生で何度も経験して知っているはずです。「頑張る」に頼り過ぎないでいきましょう。

「やればできる」は身を亡ぼす、ダイエットに勉強と何をやっても続かない人に絶対必須となる考え方