寝貯めすることはできない

タイトルから伝えておりますが、結論から言ってしまうと「寝貯め」をすることはできません。

そうはいっても毎日の仕事や、学校からの塾で一日中勉強漬け、遊びやプライベートでオール、といった睡眠時間を削る理由は尽きません。

やはり皆多くの人と関わって生活しているので付き合いによるいろいろな理由で都合を合わせる必要があり、毎日決まった時間に寝るのが困難でだったりします。

そこで浮かんでくる案としてあるのが「寝貯め」になりますよね?時間がある時に睡眠時間を稼いでおいて、都合の合う時間帯に起き続けられるようにしたいものです。

ですがやっぱり「寝貯め」をすることはできません。そこはゆるぎない事実なのです。たとえ半日眠り続けたとしても翌日には眠気がきます。

感覚でも理解できると思います。半日以上寝た経験が一回くらいはあると思いますが、それだけ寝たからと言って次のまる一日眠気を感じないで生活できたと言う人はいないでしょう。

睡眠は脳の情報処理や体力回復をするためのものであって、体力の上限を上げたり、暫くの間脳の処理が不要になったりするものではないのです。


「寝貯め」ができないとなると、重要になってくるのは「自分の適切な睡眠時間」です。

時間を無駄にしたくない人こそ、自分に必要な睡眠量を把握して、寝すぎや睡眠不足をなくす事が一番効率がいいです。

下記の記事で自分の睡眠時間を把握する方法を記載していますので、良ければ読んでみてください。

沢山寝てしまう理由

寝貯めできないと言っても休みの日に長時間ぐっすり寝て体調はよくなるし頭もスッキリするし夜は全然眠くならないという状況になったことはあると思います。

必要以上に寝ることによって体力向上や活動時間を延ばせるようになった感覚に陥ります。しかしこれは誤りです。寝貯めが成功しているわけではありません。

これは寝貯めではなく、不足している睡眠を補っているだけです。普段ちゃんと寝ることができないで貯まった「借金」を返済しているだけなのです。

これは感覚で理解していると思いますが、週末に沢山寝てしまうのは借金の返済をしているだけなのです。

ここで勘違いしていけないのは、「週末に沢山寝て借金も返したから寝ないでも大丈夫だろ」と思ってしまう事です。わかっていても結構この状態に陥っている人がとても多いです。

これは生活リズムを崩してさらに睡眠負債を背負ってしまう負のスパイラルにはまる流れです。睡眠負債が体に蓄積されている状態は脳のスペックが大幅に低下している状態と変わりありません。

なので「睡眠負債を返済することはできても貯めることはできていない」としっかり理解しておくことが重要なのです。

返すことができるからって借金を背負い続けるのもダメです。負債を持っている状態は能力が大幅に下がります。常に借金を持たない状態をキープしましょう。

「ちゃんと眠ったのに眠気が取れない…」は、その日はちゃんと寝れていても、その前日にちゃんと寝れていない可能性があります。

スッキリ起きるようになるためには、日頃から必要最低限の睡眠量がちゃんと必要なのです。

ポイント
・沢山寝るのは負債を返済しているだけで寝貯めではない
・借金を返せるからと言って負債を背負ってはならいない
・睡眠負債はもっているだけで能力を下げる
・常に負債を背負っていない状態をキープする

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「寝落ち」は限界のサイン

皆さん経験ある「寝落ち」ですが、短時間睡眠に陥る現象をマイクロスリープといいます。意識的に起きているつもりでいても数秒間の間睡眠状態に陥ってしまっている状態です。

人間は起きている間に「睡眠物質」というものが溜まってきます。この物質が溜まっていくと脳が休むタイミングと判断して眠気がくるようになります。 

しかし緊張状態になっていると眠気より「起きなくては」と意識が強くなるため、覚醒状態を維持することができます。ある程度眠くても、運転したり会話をしたり仕事をしていれば眠ってしまわないのはこれが原因です。

しかし、その緊張状態をも超えて限界に達してしまうと、脳が強制的に休ませよようとする状態になり、本当に少しでも休ませようと、一瞬カクッとなり「寝落ち」が発生するのです。

この状態はもう脳が限界に達しています。かなり危険な状態です。誤った生活をしていると自覚し生活を見直す必要があると強く自覚しなければなりません。

マイクロスリープがほんの数回程度なら、眠くなる要素があったり意識の緩みが原因の可能性がありますが、これが頻繁に起こり、マイクロスリープからマクロスリープ(長時間睡眠)になっていればもう自分の意識ではどうすることもできません。

気合や緊張感なども効果はありません。なにをするにしても意識が飛ぶのでより明確な危険状態になります。仕事中であればミスは避けられないし、運転中であれば間違いなく事故ります。

「睡眠不足」は私達の生活にとても身近な大きな危険の種なのです。健康面も仕事でも大惨事に繋がりかなねないので「睡眠不足程度…」と思わずしっかり向き合って生活していきましょう。

睡眠時間がうまく取れない人・しっかり寝れない人へ

不健康な人も多忙な人も改善や工夫が必要になってくるのが「睡眠」です。この本は時間をとれるようにするだけでなく、効果があり意味のなる確かな「睡眠」について知ることができます。

医師が書く快眠法なので睡眠に悩む人にも是非読んでほしい一冊です。原因の解明から解決まで根本的な解決に繋がる可能性があると思います。

日頃から睡眠に悩んでいない方でも自分の「睡眠」を見直すいいキッカケになると思いますのでよりよい生活を考えている方は是非とも読んでみてください。

「寝貯め」をすることはできない。不足は解消できる?「寝落ち」は身体の危険信号