子供は制服に憧れる
子供の頃あなたはどんな仕事をしたいと考えていましたか?恐らくクラスで皆がなりたいと言っていた職業は現実と違って偏っていたはずです(笑)
幼稚園児や小学生に「将来何になりたい?」と聞く、「パイロット」「警察官」「電車の運転士」「看護師」などなどの、だいたい同じような答えが返ってきます。(ここでユーチューバーというのは無しでお願いします(笑)
子供たちが選ぶ職業には一つの共通点があります。それは「制服」を着ているということです。
なんとなくで考えても「制服」は良い印象がありますよね、かっこよさ、誠実さ、強さ、賢さ、などを感じやすいです。
これだけでも人の脳はイメージにかなり支配されているのを感じますね。私達の生活はイメージだけで行動していることも多いです。
恰好がイメージに寄る例で言えば、強盗でよく見る覆面を被って街を出歩くだけでも職質対象ですから(笑)
「怪しい」というイメージに当てはまるだけでも十分な行動理由になりうるのです。
別に真っ黒の服で顔を隠して外を出歩くのは違反ではないですよね、しかし、それを見かけた警官が違反ではないからと無視はできません。まぁ迷惑防止条例違反に引っかかってる可能性とかもありますが
「人生の99%は思い込み」という考えの本もあるくらいです。人は「常識」「世間体」「空気」に縛られているという考えも間違いではないのかもしれません。
人を元気づけるのは前向きな言葉だけではない、人を追い詰めない優しく安心させる接し方 | DISA LOG


制服の仕事が好かれる理由

上記でも触れましたが、人は「イメージ」というものを重要視します。ではなぜ「制服」=「イメージ」で繋がるのかというと、
「制服」を着ている人というのは、その制服を着ている集団のイメージを直接着ているのと同意になり、その集団全体のイメージは仕事の内容を連想しやすくなります。
警察官なら正義の味方で市民の平和を守る人、パイロットなら大きな機体を操作することができる人、看護師の白衣なら親しみや優しさのある働きを簡単に連想できます。
集団といえば「スーツ姿」ですが、「何をしているの?」となれば説明は難しいです。子供には簡単に理解することも、何をやっているか連想することもできないですよね。
「スーツ姿がかっこいい!」と思うようになる人はだいたい大人です(笑)
つまり、わかりやすく言ってしまうと、子供にとってわかりやすい、内容を特定しやすい、というのが制服が人気な理由です。
その制服のイメージが良いものであれば、その職業が好きになりやすいですからね。
スポーツ選手などが子供に大人気なのがよくわかります。そのスポーツと一目でわかるユニフォームに、試合を観ていれば申し分ないかっこよさがあります。
その中でも特に野球のユニフォームはわかりやすいですね。もしかすると、もっと特徴的なユニフォームにした競技は人気が出るかもしれません。
なんとなくで理解していたことではあると思いますが、「制服」と「わかりやすさ」の関係があることは意識していなかった人も多いと思います。
大人も制服から心理的影響を受ける

上記にて、制服だとわかりやすいから子供に人気、ということを説明しましたが、制服による心理的影響を受けるのは子供だけではありません。
運転している時のことを思い出してみて欲しいのですが、警備や交通整理を行っているガードマンを見たことがあると思います。
勿論ルールだからっていうのもありますが、まず第一に「従わないとな」ってなりますよね。反抗して自分勝手に動く人も見たことが無いと思います。
実はこれにも、制服が心理的に影響していて、交通整理をしている人の制服が警察官そっくりの制服を着ているから、「指示に従わないと」っていう心理が働いているのです。
これはちゃんと意図していることがであり、警備や交通整理をしている人と似たような制服にすることにより、指示通りに動いてもらいやすいようしているのです。
特に警察官の制服を見ることによって起こる心理的変化は結構大きいです。今まで見たこと、経験したことが蘇り、心理的に違反行為の抑制がされるのは誰でも感じると思います。
「信号無視して捕まった」「騒いでいたら注意された」「夜中の警察官に職務質問をされた」「何かしらで罰金された」などを経験している、又は見たことある人が殆どのはずです。
こういった心理的働きを「条件付けによる学習の効果」といいます。
大人になれば「制服」=「職業内容」がより多く頭の中に入っているので、もしかすると子供よりいろいろな場面で心理的な影響があるかもしれませんね。
子供が制服を着ている警察官やパイロットなどの職業に憧れる理由と、私達が警察官の指示通り動いたり、医者の言う事を聞いたりと、様々な職業に合わせて受ける印象と同じ心理、というのは変な感じですね。


制服を利用した心理実験

「制服」による心理的作用を利用した有名な実験をご存じでしょうか。心理的作用が強すぎて内容がエスカレートしてしまい、中止になってしまった実験です。映画にもなりましたね。
実験名は「スタンフォード監獄実験」です。
普通の大学生などの70人から選ばれた心身ともに健康な21人の被験者の内、11人を看守役に、10人を受刑者役にグループ分けし、それぞれの役割を実際の刑務所に近い設備を作って演じさせた。その結果、時間が経つに連れ、看守役の被験者はより看守らしく、受刑者役の被験者はより受刑者らしい行動をとるようになるということが証明された
ウィキペディア参照
最初は2週間の予定でしたが、「看守」の役に入り過ぎて、囚人に非人道的で過激な要求をするようになっていってしまい、たったの2週間も続けることができませんでした。
自分は本当の看守でもないし、相手も本当の囚人ではありません。
そのことが分かっているにも関わらず、ただの決められたポジションで恰好だけ真似ているにすぎないというのに、実験が進むにつれて自分を本当の看守だと思い込むようになっていってしまったのです。
正直、この実験結果が本当がどうかは怪しいとも感じます。実際に同じようにやると違う結果がでるような気もします。
しかし、上記でも記載しているような、私達の日常生活で働く心理的な影響の延長線上には、この実験結果のような心理があるのではないかと私は思います。
脳科学 心理学 から学ぶ記事 人気の仕事に働く心理


コメントを残す