「都合のいい人」は損

「上司や同僚から頼られる存在」「人の助けになれる存在」「皆に必要とされる存在」などの人の助けになれる存在はとても気持ちがいいですよね。そしてそれはとてもよいことです。

助けた相手から感謝されるととても嬉しいし頼りにされると期待に応えたくなります。人間とはそういうものです。ただし、それは程度にもよります。

「人の役に立ちたい」という考えが強い人は逆に、「頼りにされないと不安」という考えに陥りやすいです。

最悪、相手が気を使ってくれただけなのに、「いつもなら声をかけてくるのに何も言われなかった…」「私は必要とされていないのか…」などと落ち着かなくなってしまう人もいます。

ここまでひどくなくても、「必要な存在」ということに気を置いてしまう人は思いのほか多いです。特に日本人は外的意識が強い傾向にあります。

「自分を周りに合わせる」という意識が強いですね。確かに「自分を出す」という行為は少し勇気がいることではありますが、だからと言って周りの影響を考え過ぎて自分を出さないことは、自ら息苦しい環境を作る行為になりかねません。

ここまで読んで予想されていると思いますが、こういった人は仕事を抱え込みすぎてしまします。周りを優先に考え過ぎている状態です。

そういった人は、「自分の立ち位置」にも気を使いすぎてしまいます。

自分の立ち位置は仕事のポジションなどを除外して考えると、相手とのコミュニケーションによって決まったり、周りとの親密度で決まったりします。

そうなると、「皆と仲良くならないといけない」「楽しく会話ができないといけいない」と考えがちになります。

そんな思い込んでいる人が楽しく会話なんてできると思いますか?先に言っておくと職場で重要なのは必要な距離感です。

職場での会話が上手くいかない人は無駄な考えが多いです。会話を上手くするには?の前に、その会話が必要か?適切な距離感になっているか?という点から考えないといけません。

併せて書いていますが、この記事の内容としては、「仕事を抱え込んでしまう人」「職場で会話が上手くいかない人」の二点に関する記事になります。

どちらかに心あたりがある方は是非読んで見て欲しいです。案外、少し考えを変えるだけで、解決したり精神的に楽になったりします。

仕事を断れない

純粋な親切心はあるとは思いますが、心の根っこの部分では、「感謝されたい」「好印象でありたい」「親切な人に思わたい」「余裕のある人に思われたい」「冷たい人だと思われたくない」「嫌われたくない」などの感情がある人もいると思います。

少なくとも私はそうです。私の親切心は親切な人に思われたいと思う感情が根底にあるのではないかと考えています。

一度、そこらへんを意識して自分で考える必要があります。自分の感情を客観的に見れていないと、感情がコントロールできなくなってしまいます。

自分がどう思ってしまっているのかを理解することも必要なのです。

感謝を求めすぎている

上記でも記載しましたが、パターンの一つとして、人から必要とされることが嬉しくて忙しくても断りません。そしてどんどん仕事が貯まっていきます。

そもそも仕事は自分の分だけやってもギリギリなことが殆どです。限界はすぐに来るのですが、超えるくらい抱えこんでも断れないのです。

そして、それが続くと手伝ってくれるのが当たり前になってきます。ギリギリで身を削る思い出手伝ってようが感謝されなくなってしまいます。

そうなると「もっと頑張らないと感謝されない」という思考に陥りさらに多くの仕事を抱えてしまいます。

「そこまでになることはないだろう」と思う方もいると思いますが、優しくて頑張りやの同僚が辞めていったのを見たことはありませんか?これが原因の一つになっていることは大いにあります。

不満を持たれるのが怖い

様々な理由から頼み事を安受けしていると、もはやちょっとしたミスで逆に相手をイライラさせてしまう場合もあります。

人の頼みを断れない人からしたら不満なんてもたれたら気が気じゃなくなります。

そして、受け続ける人は断ることに「罪悪感」を持ってしまいます。自分の印象が悪くなったと思うだけじゃなく、悪い事をしてしまったと相手が思ってもいない以上に負い目を感じてしまうのです。

相手は自分が思っているより気にしていない事が多いです。「余裕あるかな?」「助けてもらえらたラッキー」くらいにしか思っていない事も多いです。断ったところで「そりゃそうか」くらいにしか考えないでしょう。

まずは自分が思い込みすぎていかないか、などの、どのような理由から断れないかを把握するところからはじめましょう。

自己肯定感を上げる

「何故断れないのか」これを意識できるようになるだけでも大きく改善に向きます。

気が付けなるようになれば自分を大きく変えることができるチャンスになります。そのほかに必要になるのが「自己肯定感」です。

「人間関係」で苦労する人の特徴は「自己肯定感」が低い人が多いです。

「ありのままの自分では皆に認められない」という考えが強く、自分に自信が持てていないため、人の役に立つことで不安を拭おうとします。

今の自分では相手に不快感を与えてしまうと、立場が悪くなってしまう、嫌われてしまう、と思い込んでいます。

そうならない為に、「他の人より何倍も動かないと」「断ると自分の居場所を失う」「役に立つ人間と思われない」と断らない原因になります。

そして、そこから生まれる恐怖心は判断を鈍らせてしまいます。なのでまずは自分に自信を持ちましょう。根拠などもいらないです。とりあえず自分を卑下するのはやめて自分の価値を他人に決めてもらわないように考えましょう。

自己肯定感に関する記事は下記に纏めているので、是非併せて読んでみて欲しいです。

会話が上手くいなくて不安

沢山の人が職場で「会話が弾まない」「雑談がうまくいかない」「友達のような関係になれない」と不安になっている人がいます。

しかし、それは当然のことです。自分の友人関係のように選んで関わってる人とは訳が違います。誰とでも仲良くするといのは無理な話です。

そもそも、自分が仲良くなろうとしても相手がそれを望んでいるかはわかりません。「仲良くなった方がいい」と思うかもしれませんが、それは優先することではありません。

私達は昔から、集団行動を円滑にするためには誰とでも仲良くしないといけない、みたいなイメージを教え込まれていますが、物事を円滑に進める正しい距離感はイメージとは違うものなのです。

職場で仲良くなる必要はない

まず、職場での人間関係は友達とは違います。そして友達を作る為の環境ではありません。「関係のある人とは皆仲良くする」という考えはいらないのです。

性格的に絶対合わない人、と言う人は普通にいたりします。仲良くなれることに越したことはないですが、無理に仲良くなろうとは思う必要はないのです。

通常、仲が良くなくたって仕事は上手くいきます。親しくないと仕事が進まない、なんて変わった仕事はあまりないでしょう。

コミュニケーションを取って仕事円滑に進めるようにできることもありますが、相手の事を知ることによって逆に険悪な関係になってしまう可能性もあります。

そうなると余計に仕事をしづらくなることでしょう。正直言って業務上のやり取りは親密にならなくてもスムーズに進められることが殆どです。

例外であれば職場で「客」を相手する場合です。ですがこれも仕事である以上当てはまる部分はあります。

営業などの人柄や会話が関わってくる仕事も、基本的に必要なのは親密度ではなく、契約や条件や信用です。どんなに会話が上手くていい人でも取り扱う商品に問題があれば、相手も仕事である以上親密度で決めるわけにはいきません。

よくみる、「仲良くしていただいてるから」みたいなのは、背景に今後のメリットであったり過去の貸しであったりします。本当に親密度で決める場合があるかもしれませんが、その場合必要なのは仲良くすることではなくセールストークの技術面であったり、信頼できる人間であることの会話による情報開示であったりと誠意を見せる事であって、親密度ではないことが多いでしょう。

仲良くなって「この人が気に入ったから」という理由で商品に関係なく上手くいく場合は、相性によるものであったり運によるものでしょう、こういったものに基本的に必要なのは仲良くなることより技術になります。

相手との距離感を知る

人間関係にはそれぞれ距離感があります。その距離感はわかりやすく段階で分けることが可能です。

第一段階は「顔をしっている」
第二段階は「事実を共有できる」
第三段階は「気持ちが通じ合える」

職場の人に第三段階は基本的に不要です。なにかあるなら察するのではなく、逆にきちんと連絡するのが必要です。

なので、同じ部署の人間とかなら第二段階の「事実を共有できる」レベルであれば問題ないです。

人間関係で不安になったら、相手との人間関係レベルを上記に当てはめて考えてみましょう。連携を取る相手と険悪で事実が共有できないレベルとかなら改善が必要です。

もちろん仲良くなる必要はありません。ドライな関係のままでも問題ないので割り切って楽にいきましょう。

問題なのは「仲良くなれているか」ではなく「仕事に支障はないか」です。

距離感をはかり間違えると相手が困惑してしまう場合が多いです。仲良くなりたいとしても一度自分との関係性を知ってから段階を踏みましょう。

「職場で皆と仲良くしないといけない」と考えてしまうのは自分の自身の無さであったり、「嫌われたくない」という不安の表れであったりします。

どうなりたいとしても一度プレッシャーから無くしましょう。コミュニケーションがなくてもちょっとしたことで仲良くなれたりまもしますし、何かのきっかけで一気に距離が縮まることもあります。焦らずいきましょう。

「仕事を断れないで抱え込んでしまう」「会話が上手くいかない」職場での不安を解消する方法