「騙される人」と「騙されない人」
詐欺師は「一度騙されて痛い目にあった人間」と「警戒心の高い人間」騙すとしたらどちらを選ぶと思いますか?
答えは「一度騙されて痛い目にあって人間」の方を選びます。
詐欺師から見たら一度騙せた人間は「もう一度騙せる人」と認識しています。
普通なら「一度騙された人なら学習してもう騙される事はないのでは?」と思いそうな所ですが、そんなことはありません。
詐欺師は「一度騙せた人間はもう一度騙せる」とう事実を理解しているのです。
人を騙す側の人間からは「騙される人間」と「騙されない人間」の二種類にはっきり分ける事ができます。
「騙されない人間」はもう脳の仕組みから騙されない思考回路ができあがっているので何度仕掛けても無駄で、試行回数が多くても関係なく騙されることが殆ど無いです。
一方「騙される人」は学習ができない、とかそういったことは関係なく何度でも騙されます。騙す手段は数多くあるので意識して学習する事はあまり効果が無いです。
騙されない思考回路を持っていない限りは経験や学習が効果を発揮するころには別の手段であったり遠くに逃げられてしまいます。
騙されないようにする為には、なぜ騙される脳なのかを理解し、脳を根本的な所から変える必要があるのです。
騙される脳
まず騙される人間というのは、意識しているとか警戒心が高いとかそういった所からではなく、普段の生活や環境から心理的に余裕がない人が騙されやすいです。
お金が欲しいはずの詐欺師でも、裕福な人間を狙わず経済的に余裕のない人間をターゲットに選ぶ、と聞いた事があると思います。
特に普段の生活からストレスを溜めている、など心理的に弱っている人間はやはり「余裕」が無いので騙されやすいです。
脳に「余裕」が無い人は脳に空きが無い状態になっています。空きが無ければいろいろな情報を入れたり考える事が辛くなります。
脳が情報を取り入れたり考えたりするのをしなくなると「自分に都合のいい情報だけを脳に入れる」状態になってくるのです。
そうなれば騙されるのは当たり前ですよね。
「いくら余裕が無くても騙さるのは大袈裟だろう」と思うかもしませんが、少し考えればわかるような事件は毎日起きています。
一つ事例を説明させていただきます。
男性、あるいは女性の為に会社の金を横領する事件はよく起きます。結構な額のお金を手に入れる事ができますが、それは自分のお金ではなく会社の金です。不正に使えば横領罪の罪に問われる事なんて簡単にわかります。
それなのに女性が「自分は難病を患っており大金が必要」といい6億円の大金を貢がせる事件が実際に起こっています。
女性を調べれば本当にそんな難病にかかっているかわかるし、そもそもそんな大金を使う医療があるかどうかなんて6億も横領するより簡単に調べられます。
それほどの事が実際に起きてしまう程に脳の状態によっては普通の人間を騙せてしまうんです。
騙されない脳
「騙される人」が持っていなくて「騙されない人」が持っているのが「メタ認知」というものです。
「メタ認知」というのは簡単に説明させて頂きますと、「自分を客観的にみる能力」です。
この能力がしっかり機能していれば正しい情報をしっかり脳に入れる事ができ、必要な思考や行動をとることができます。
自分を客観的に見れる人間は現状をしっかり把握することができ、感情をコントロールすることができます。
把握能力と感情のコントロールができる事によって、自分の都合のいいような「思い込み」をなくすことができるのです。
自分を客観視できる人間程、「人は誰であっても騙されやすいもの」と理解しています。「自分が騙されやすい人間」としっかり思う事により騙されない為の選択ができるのです。
そして騙される人間程、「私は騙される事は無い」と思っているのです。
この記事をここまで読んでいてピンとこない人ほど注意です。「私の脳は騙される脳じゃない、今までだって騙されたことは無い」と少しでも思ったことがある人はメタ認知をしっかり持ちましょう。
騙されている人は全員、自分は騙されていないと思っているのですから
「自分は騙されない」は騙される第一条件であることをしっかり認識することが大事です。
圧に弱い
「圧力に弱い」とは、外部からの強い要求や状況の変化に対して適切が対処できな人を言いますね。他人からの強い意見に対して、自分の判断を疑い、外部の影響に屈しやすい傾向があります。
具体的に言うと、他人との関係を優先して対立を気にするため、他人の要求を必要以上に受け入れ仕舞う人に多いです。結構心当たりがある人は多いのではないでしょうか。
他の人の話しに耳を傾けることはとても良いことです。自分の考えに疑問を持つことも時には必要です。しかし、「思考する」ということを放棄してはいけません。
思考して自分の中で明確な答えを出せたなら圧に負けることはありません。ここで「思考」という手順を省いてしまうと、上記のような考えの通わない思い込みになってしまうのでそこは注意しましょう。
感情的な判断しがち
感情で決めてしまう、気分やノリで決めてしまう、そんな人もいますね。論理的や客観的な分析よりも個人の感情に基づいて決定を下す人もよく騙されてしまいます。
感情的な判断は瞬時の反応や直感に頼ることが多く、その場の感情に強く影響します。例えば、怒りや恐怖、興奮などの強い感情に動いて、深く考えずに決断を下すこのような決断は、状況を分析していないため後で振り返って後悔につながることが多いです。
感情的に判断してしまわない為には、上記でも似たようなことを言っていますが、普段から「自分の感情を俯瞰する」ことが求められます。「気分が良い」「機嫌が悪い」「普通な状態」と感情と意識を切り離して状況把握ができるようにしましょう。
それができれば、何か判断を下す際に一時的に感情から距離を置き、冷静に落ち着いて物事を判断する意識が持ちやすいです。何かを判断する際は、より意識して感情を切り離して考えましょう。
時間に余裕のあることであれば、深呼吸をする、短い散歩、または数分間リラックスするとよいです。感情をニュートラルな状態に戻しやすくなります。
より効果的な判断方法であれば、実際に第三者の意見を求めて客観的な視点で見てもらいましょう。それが難しい状況であれば、自らに質問を投げかけるのもありです。
感情的な判断は短期的な満足感を得やすいですが、長期的な視点で見ると損をすることも少なくない、ということを頭に入れておきましょう。
騙されない脳の自覚がある方は
あの有名な藤子不二雄亜Aの人気漫画『笑ゥせぇるすまん』の「喪黒 福造」を分析し、人を誘惑したり騙す仕組みを脳科学的に説明しているおもしろい本です!
人間とは脳の仕組み的にもこんなに騙しやすいのか、こんなにも誘惑に弱く付け入りやすいのか、と分かりやすく知ることができます。
「人の心のすきま」を丸裸にしていく悪の脳科学を知り、とても役に立つ知識を得る事ができます。
悪の脳科学といいますが、それは人間の本質を見抜いた部分が内容になっており今の人間が陥りがち悩みや問題解決に必要になってくるとても濃い内容が書かれていて読み応えもあります。
「脳科学」が好きな人にはたまらない一冊なっているので興味がある方は是非読んでみてください。上記を読んで自分に思い当たることがある人は特に読んだ方がいいかもです。
「騙される人」と「騙されない人」の違い、冷静な自己分析と自分をコントロールできる
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