朝食は脳にいいのか
よく、「朝食はしっかり取るべき」と言われますよね。大体の人が子供の頃から言われていることなのではないでしょうか。
しかし、「何がいいのか」「どうよいのか」「実際変わらなくない…?」なんて意見も多いです。
気持ちはわかります(笑)なんとなくいいのはわかるけど、しっかり朝食を食べるメリットって、よくわかりませんよね。
学校とかテレビって、常にそれっぽいことしか言わないから、逆に頭に入ってこないし、本当に違いが出るほどの効果があって正しいのかも少し疑わしくなります。
今回は朝食がどのうように脳に作用するか、という点を少し詳しく解説します。
結構大きなメリットがあり、日々の生活に大きく影響する要素もあるので、「脳」と「朝食」について、しっかり把握しておくことをお勧めします。
果物は太る?太らない?太らない?太りづらいお酒は?間違えたダイエットの常識 | DISA LOG


脳はコスパが悪い

脳ってかなりのエネルギーを消費するのを知っていますか?
脚や腕のような大きな動作が無いにも関わらず、エネルギー消費の「18%」は脳だけで消費されています。
脳は体重の「2%」しかないです。それなのにこれだけのエネルギーが脳だけで消費されるので、非常に燃費の悪い臓器とも言えますね。
私達の身体は「糖質」を分解して「ブドウ糖」にしますよね、そして脳はブドウ糖のみをエネルギー源とします。
しかし、脳内にブドウ糖を貯めておくことができません。重要な臓器のわりになんか不便ですよね(笑)
対応策としては、ブドウ糖は肝臓にグリコラーゲンとして貯蔵され、脳がエネルギーを欲した際にブドウ糖に変換してくれるようになっています。
ですが、この貯蓄も長くはもちません。せいぜい1~2時間くらいが限界で、それを過ぎると予備のエネルギーは無い状態となります。
ということは、朝起きた時は脳にエネルギーはありませんよね?
そのまま、学校に行ったり仕事に出勤したりしてしまうと、脳はブドウ糖不足になっているため、充分な働きができない状態と言えるでしょう。
計算力や創造性が高まる

とある実験にて、朝食を与えられた者と、朝食を与えられなかった者に分けて、能力の違いが出るか比較しました。
絵の記憶や単語の記憶力にどのような違いがでるか、という能力を比較したものです。
もちろんその結果は、朝食を食べたグループが明らかに優れた成績を示しました。
また、デンマークの研究では、一日の必要摂取量の約25%を朝食で摂取すると、計算能力・創造力が高まったそうです。
さらに、朝食抜きの子供ほど成績が悪くなる、という研究結果が出ています。
これを聞くと、「朝食を食べなきゃ…!」「子供には毎日ちゃんと食べさせよう!」って思いますよね。
「朝はそんな食欲無いから…」なんて理由で食べない人もいると思ますが、
それはとても損をしていること、大きなハンデを背負って毎日を過ごしている、という風に考えても大袈裟ではないのかもしれませんね。
「健康に良さそうだから食べてる」という人も沢山いると思いますが、単なる健康の為だけでなく、「脳」の為にもなっている、ということを認識しておきましょう。
とくに、失敗できない大事な仕事がある、受験で必死に勉強しないといけない、今日はテストがある、という方ははしっかり朝食をとりましょう。
因みにですが、朝ごはんをしっかり食べると代謝が上がり、太りにくい身体になります。
時間が空いたことによるドカ食いや、エネルギーを蓄えようとする働きも抑えられるので、無駄な肉を付けてしまう要因を与えません。
これが毎日のこととなると、たった一年ほどでも大きく身体に影響してきますね。ましてやそれが子供であれば、その影響はさらに大きくなるでしょう。
やはり健康面で見ても、朝食はとるのが正解といえますね。
・計算能力や創造力が高まる
・朝食抜きの子供ほど成績が悪くなる
・健康の為だけでなく、「脳」の為に朝食を取る


脳活性化のピーク時間

エネルギー補給を行っている食後の方が、脳の機能が良くなることはわかっています。
それが何故なのかというと、体の中には沢山の種類の成長因子があり、細胞を刺激して機能をよくしたり、増やしたりしています。
その中の一つに、線維芽細胞成長因子(Fibroblast growth factors)というものがあります。
線維芽細胞増殖因子(せんいがさいぼうぞうしょくいん)は、血管新生、創傷治癒、胚発生に関係する成長因子の一種。FGFはヘパリン結合性タンパク質で、細胞表面のプロテオグリカンの一種ヘパラン硫酸と相互作用を持つことがFGFのシグナル伝達に不可欠なことが明らかになっている。FGFは広範囲な細胞や組織の増殖や分化の過程において重要な役割を果たしている。
ウィキペディア参照
以降これを略してFGFって呼びます。このFGFはいろいろな細胞を増やしたり、活性化させることができます。
血液中のブドウ糖が増えてくると、このFGFも増加します。増加することにより脳神経細胞を活性化させ、海馬に強く作用します。
この作用のピークが食後2時間半くらい となり、その際にFGFは正常の7倍ほど増えるのです。
その7倍に増えたFGFが海馬に作用するとなれば、もちろん記憶力に強く影響しますよね、こうしたメカニズムによって、食後の脳の機能が良くなるというわけです。
食べた直後ではない理由に関しては、胃などの消化系の内臓に血液が集中するので、脳に行く血液量が減ってしまうから脳の機能が低下する、というよく聞く理由で相違ないです。
食後は血糖値が急激に上がり、糖を変換する為にインスリンが大量分泌され、その反動で血糖値が一気に下がります。
あとは低血糖状態になり、皆さん経験があるように食後の強い眠気や倦怠感に襲われます。そうなれば脳はまともに働かないですよね。
なので、脳が最も良い状態で機能するのが食後ではなく、しっかり食べた2時間後あたりといえます。
「食後の運動」とは言いますが、食後は一休みをしてから、2時間程経った後に脳をフル回転させていくのが効率のよい脳の使い方でしょう。
そうとわかれば調整も可能ですね。テストや頭を使う作業の2時間前に朝食を食べるようにすれば、あなたの脳が活性化している状態で挑むことが可能でしょう。
「朝食を抜くと子供の成績が悪くなる、食べた後に脳が活性化する時間帯」




コメントを残す