言うことを聞いてもらえるメリット

人は一つの指示であった場合は、簡単に断ることができますが、二つの指示が組み合わさると断りづらくなるのを知っていますか?

しかも、二つ組み合わさることによって、どちらも実行してしまうのです。

もちろん、絶対に言う事を聞く、というわけではありません。言うことを聞きやすくなる、実行させやすくなる、というものです。

自分の言うことを聞いてもらう、聞いてもらいやすくなれば、間違いなく人生をちょっとだけ豊かにできますよね。

こどもがいる人も、将来こどもを育てる人も、自分のこどもに対して、言うことを聞かせやすければ、こどもの為にも自分の為にもなりますよね。

そんなちょっとだけ人を操りやすくなる心理術を下記から詳しく解説していきます。

二つの指示は断れない

突然ですが質問です。あなたはどちらの指示の方が聞き入れやすいですか?

パターン1
「箱の中身を取り出してください。」

パターン2
「箱を開けて、中身を取り出してください。」

どちらの指示も内容はかわりません。やることは一緒です。パターン2に「箱を開けて」とついてるのが違うだけです。

ですが、多く人のが「箱を開けて」とついている、「パターン2」の指示の方が聞きやすいと感じたはずです。

指示を一つ出すだけなら、どれも断られるかもしれないのに、二つの指示を組み合わせたとたん、どちらの指示も実行してもえるようになるのです。

「~して」という表現で、文を繋げるだけの簡単な工夫です。上記のように同じ意味の指示を二つに分解しても効果はあります。

「指示・~して・指示」という形にして、頼み事や指示をしてみてください。

一つの指示に対して、「嫌です」と断るのは簡単ですよね?しかし、二つの指示を断る場合は、少し脳の処理が面倒くさくなります。

文章を理解した後、「断るor断らない」の判断をするために思考するは手間なのです。もう言われたまま実行した方が楽ですよね。

さらに、一度に二つの指示を与えられると、相手はどちらの指示を先に断ればいいのか、わからなくなります。

そして、結果的には両方の指示に従ってしまうのです。

ポイント
・二つの指示が組み合わされると断りづらくなる
「指示・~して・指示」の形で指示するとよい
・「断るor断らない」の判断が鈍る

相手に気づかれない

「指示・~して・指示」で、言うことを聞いてもらいやすくする利点として、「相手にきづかれない」という点があります。

心理的にあなたは影響を与えているというのに、相手は何の気にとめません。

それでいて、日常の様々な場面で活用することができます。ちょっとしたことでも、何度使っても問題はありません。

正直、相手をコントロールしているみたいで、ちょっと気分がよくありませんか?(笑)

様々な場面で使える

「指示・~して・指示」の指示方法は、場所や場面を選びません。家族でも恋人でも職場でも誰にでも使うことができます。

「私達に電話にて、お問い合わせください」

「手元の端末から、確認してみてください」

「二階に行って、部屋を片付けなさい」

「冷蔵庫から取って、温めて食べて」

「私のほうを見て、話しをして」

「私の隣にきて、手を握って」

とても簡単ですよね。やろうと思えばいくらでも変換できます。

ちなみにですが、確信に満ちているような、自信満々な態度で堂々と相手に伝えるとより効果的です。

言うことを聞かせる時は、できるだけでいいので、相手の注意を自分に向け、目を真っすぐ見てハッキリ伝えるようにしましょう。

実用性はあるのか

ここまで聞いて、「正直効かないんじゃない?」「そうは言っても変わらないだろう」「人の心理はそう単純じゃない」と、思う方もいると思います。

そう思う方は是非、実際に試してみて欲しいです。

実際に試してみて、「やっぱり効かない」「変化がなかった」という結果になったのであれば、それも事実です。

もちろんですが、この方法を用いたらといって、誰かを服従させることなんてできません。

二つの指示にしたことにより、片方が断られてしまい、どちらのお願いも聞いてもらえなくなることもあるでしょう。

ですが、人の脳に仕組み的に言って、「指示・~して・指示」の形で指示した方が、言うことを聞いてもらいやすいのは事実です。

ちょっとした、お願いを通しやすくなる工夫、と考えて使うくらいは全然ありだとは思いませんか?

お願いや言うことを聞いてもらいやすくなる話し方