子供が楽器を習うと頭が良くなる、音楽を習うと知能や思考力が養われる理由
楽器を習わせるか
「子供が生まれたら幼いうちから○○を習わそう!」と思う人は多いですよね。その中でもなど「小さい頃からピアノを習わせたい」と考える方は特に多いです。
「楽器を習うと頭が良くなる」なんて昔からよく聞くフレーズです。実際、クラスで楽器が得意な子はわかりやすく優秀な子が多かった印象もあるでしょう。
しかし、なんとなく頭に良さそうとは思っていても、本当に効果があるのか、どのように成長を促すのか、などがいまいち把握できない方が多いと思います。
何だったら「楽器を習わしても意味が無い」なんて記事も存在するので、そうなると「迷信の可能性があるのか」「イメージだけで語られているんだな」って考えてしまいます。
実際、楽器を習わせるというのはお金がかかりますからね…
さらには子供が興味を持ってくれなければ続けさせるのも難しいですし、「とりあえず」で子供に楽器を習わせるのはハードルが高いです。
子供が興味を持たない、教育にも効果が無い、では大損です。
なので今回は、「実際に楽器を習わせることが子供の為になるか」「どのように効果があるか」というのを実際に行われた実験を基に解説していきます。
自分の子供に楽器を習わそうか悩んでいる方は、是非この記事の情報参考にして頂ければ嬉しいです。
才能が先か教育が先か
楽器を習うことが子供の教育に良いか考える前に、楽器を習い始める子供について一つの疑問が考えられていました。
「楽器を習っているから頭が良くなる」ではなく、「頭の良い子が楽器を習うようになる」という仮説です。
音楽を習うことで子供の知能が向上しているのか、もともと知能が高く才能のある子供が音楽を好みレッスンを受けるようになるか、というのはハッキリしていなかったのです。
結論から言ってしまうと、「楽器を習っているから頭が良くなる」説が正しい、という研究結果になっています。
他にも似たような疑問から調査はされていますが、私が推す調査は、楽器が子供の教育に効果がある、という結果になっています。
研究の内容に関しては下記の項目から解説させて頂きます。もともとはこの仮説を調査する為に行った研究にて、「楽器が教育によいのか」という疑問を調査するキッカケになっています。
音楽レッスンを受ける子供と受けない子供の比較
上記で軽く触れた「楽器を習っているから頭が良くなる」又は「頭の良い子が楽器を習うようになる」という因果関係をつきとめるために心理学者グレン・シュレンバーグは下記のような実験を行いました。
調査の為に無料で音楽のレッスンを受ける六歳の子供を募集した結果、140人以上の子供の親から応募を受け、140人以上の子供が調査の対象となった。
対象の子供達は任意の4つのグループに分けられた。
そのうちの3つのグループはトロントの王立音楽院で数か月のレッスンを受けます。その他、第4のグループでは比較対象のグループとして、調査の間はレッスンを受けていない。
レッスンを受けた子供のうち、三分の一はピアノを習い、三分の一は声楽を習い、残りの三分の一はドラマのクラスに入った。
レッスンが始める前と終わった後に、全員が標準的な知能テストを受けている
・ドラマのレッスンを受けた子供の変化は、比較対象グループの子供達と違いが無かった。
結果はやはりピアノ習った子と声楽を習った子供の知能指数が上がるという結果になっています。目に見えて違いがあるとのがポイントになりますね。
この結果を見て、ドラマのレッスンを受けた子供と比較対象のグループが同じ結果になったのがかなり意外に感じました。
やはり「音楽を学ぶ」という行為に大きな効果があるというのを感じる結果になったのではないでしょうか。
音楽が子供を成長させる理由
なぜこのような結果になったかの説明として、音楽に必要な技術的なモノに違いがあるのではにかと言われています。
音楽を学習する為に楽器を操作し、弾く、コントロールすると言った技術がかなり高レベルで必要となります。
微妙な力加減や指先や腕の操作と要求されるものが他の趣味による動作より桁違いに多いです。ゲームなども操作技術が要求される趣味と言われていますが、楽器は完全にレベルが違いますよね。
そんな高レベルの要求に対して、長時間にわたり注意を集中させる必要があります。さらには、音楽及び楽器には「記憶する」行為が付きまといます。
ここまでの理由があれば、音楽が脳を活性化させ子供の成長させるのは当然と言えるでしょう。逆に子供の成長に繋がらないわけがないと言い切ってしまってもいいのではないでしょうか。
楽器を習うことは、克己心や思考力が養われるのではないかと、グレン・シュレンバーグは考えたそうです。
モーツァルト効果は存在しない
良い音楽を聴くと教育にも効果があり、能力を向上させる、そんな印象を持っている方は多いのではないでしょうか。
その発端となったものかは定かではありませんが、この話題を大きくしたのが「モーツァルト効果」というものだと考えられます。
モーツァルトを聞いたラットの能力が向上したという話ですね。この理論を肯定する話もありますが、今では効果が無いと言われる説が有力だという印象です。
他の曲や小説の音読でも実験がされていますが、結果は様々に変化したそうです。なので、好みに影響されていて、心理的なものではないかと言われています。
好みや興味があるものでは変化が現れ、興味を引かれないものは効果が無いに等しいということです。
今の所、この説が今までの実験結果にも納得できる有力の説なのではないかと思います。
なぜこの項目では音楽を聴くことによる効果の説明をしたのかと言うと、やはり、実際に体験する音楽が、成長及び教育的観点から見て一番子供の為になるということを伝えたかったからです。
それっぽい音楽を聞かせているだけでは子供の成長に影響するほどの効果は得られないのです。そうであれば、楽器を習わせた方が子供の為になる確率が高いです。
しかし、子供の頃に聞く音楽というのは、将来的な好みに影響があるかもしれません。音楽を始めるキッカケにもなる可能性もありますし、間接的な効果は期待できるかもしれません。
子供は聴覚から成長する
上記でも軽く触れていますが、楽器を弾く子供は脳が活性化されます。ではなぜ音楽が子供の成長に効果的に作用するのかと言うと、それは聴覚による影響を受けやすいからです。
実は感覚機能の中でも聴覚は一番早く発達し、2歳くらいには発達し始めると言われています。なので2歳~5歳あたりまでの発達期間は能力を決める為の重要な期間となります。
「一番早く成長する感覚機能」と聞けば重要性が高いのはわかりやすいですよね。
少し変な言い方にはなりますが、一番早く成長する機能を鍛えれるとなると、他の子供よりもフライングして成長できる、と思えませんか。
子供が吸収する情報量や成長スピードは凄まじいです。毎日が新しい出会いと成長の連続になります。
そんな中、一番成長している機能から積極的に情報を得ることができれば、他の子供とは圧倒的な経験値の差がつくと考えてもよいのではないでしょうか。
期待できる脳への効果
具体的に成長が見込めることと言えば、「知能向上」「運動能力」「学習能力」と言われています。こういった効果が見込めることで有名なのがピアノですね。
このような能力が幼い頃から成長することは、永続的な恩恵を期待できることが大きいです。
やはり、上記のような能力が向上すると、情報処理と認知機能に大きく影響します。そうなると、どんなことに対しても高い能力を発揮できるので、成功体験も増えますし後々の経験値にも差が生まれやすいです。
どこまで考えても、実験したとしても、推測の域を超えるのは難しいことではありますが、今の段階で集まっている情報からでも、子供の為に楽器を習わせることはとても良い事だと私は思います。
時間・お金といろいろな問題はあるかもしれません。ですが、それに見合う恩恵があると思いますので、子供の音楽教育を検討してみはいかかでしょうか。
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音楽が子供の成長や教育に良い事はわかっていても、時間の確保であったり、金銭面の問題であったり、子供のが興味を持たなかったりと、実際に教室に通うには様々な問題がありますよね。
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