ストレスで寝れない時の対処法、無理をして寝ることの危険性について

ストレス 睡眠

恋人と別れた、身内が不幸に見舞われた、仕事でキツイ失敗をした。

そんな精神的ショックを受けた日はなかなか寝付けないですよね。

勿論私も経験があります。目を瞑ると考えたくないようなことが永遠と頭の中でフラッシュバックしたり、要らないことに思考を巡らせてしまうようになります。

そんな眠れない状況でも、私達はこう思ってしまいます。「どうせ何をしても手につかない…早く寝てしまおう」と…

実はこれ、「寝れない」のではなく、脳が「寝るべきではない」と判断しているって知っていましたか?

今回は誰にでも経験のある、ストレスで寝付けない時の対処法について解説していきます。精神的に苦しくて寝れない人は参考にしてみてください。

眠れないのは防衛反応

結論から言いますと、精神的ショックにより眠れないのは「脳の防衛反応」が働いているから、ということになります。

なので、「ストレスのせいで眠れない」というのが違うわけではないのですが、「ストレスにしない為に眠りにくい状態」になっている、と言った方がいいかもしれません。

皆さん知っていることだと思ますが、睡眠というのは「記憶の整理・定着作業」をしている状態でもあります。

そう考えれば、大きな精神的ショックを受けたタイミングでぐっすり寝れてしまう、というのがとても危険なことであるのが理解しやすいと思います。

精神的ダメージを追ってしまう記憶まで、脳にしっかり定着させてしまうのですから。

トラウマになりかねないほどの大きなことであればあるほど、記憶がバッチリ脳に刻まれるのは避けたいですよね。脳が睡眠(記憶の定着)を拒むのは当然なのです。

眠らない方が回復が早い

ダラダラ 休憩

ここまで話を聞いても「でも結局は寝た方がいいんでしょ?」「寝ることが間違いなんてことないだろ」と思う人も多いはずです。

確かに、精神的ショックといえど、睡眠無しで精神力の回復に繋がることはないでしょう。結局は寝ないと良い方向には向かないことも事実です。

しかし、タイミングによっては、「いっそ寝ない方が回復が早い」場合もあります。

眠らないで徹夜してしまえば、目の前のモノに意識は向かいますし、嫌なことを多少は思い返してしまいますが、目を瞑ったり眠るよりは表面的なイメージに留まります。

「手を動かしている方が余計なことを考えなくて済む…」というやつです。

限界まで起きている分、眠ってしまうとしても入眠するまでの時間も大幅に短縮できます。

寝ないわけにはいかない、という人もいると思いますが、そういった状況であれば、「無理して寝ないことも悪いことではない」という程度で頭に入れて置いて、選択肢の一つとするのもありだと思います。

寝ないことによるストレスの緩和効果

バーチャルリアリティーを使用し、精神的ショックを受けた際の状況を再現し、2パターンでストレスの回復経過を観察する実験がありました。

再現をした当日に「充分に睡眠をとった人」と「徹夜で過ごした人」で分けて経過を観察したそうです。

結果として、「徹夜で過ごした人」は数日間でそのストレス症状に落ち着きが見られたのに対して、「充分に睡眠をとった人」は10日が過ぎてもストレス症状が見られたそうです。

「充分に睡眠をとった人」は10日経っても関連の写真を見ただけでも、恐怖感や手汗をかくなどの症状があり、かなり大きな違いが表れたのです。

「脳に刻み込まれる」なんて言葉あるくらいですからね、記憶の定着は私達が思っているよりも、脳に大きな影響を及ぼすのかもしれません。

要点纏め
・眠れないのは脳の防衛反応である
・寝ない方が回復が早い
・記憶の定着による影響は大きい

無理して寝ることによるデメリット

寝れない

眠れないのに寝ようと眼を瞑っていると、余計なことを考えて苦しいだけ、というのも勿論ありますが、その他にも無理して寝ることによるデメリットが存在します。

最悪、不眠の症状が慢性化してしまう恐れがあります。脳を知ることはより良い睡眠をとる為には必須なので、以下のことも頭に入れておきましょう。

布団=寝れないと脳が思い込む

睡眠というのは「環境」に大きく影響されます。自分の寝る所は「安心できる環境」「寝る為の環境」「気持ちのよい環境」というイメージが必要になってきます。

このイメージさえ持っていれば、「そこにいるだけで眠くなってくる」という場所になります。「布団に入れば眠るくなる」「寝床にいたら身体が休まる」そんなイメージはとても睡眠に影響します。

逆に「眠れない環境」というイメージがついてしまう危険性もあります。

眠れもしないのに布団に入り、嫌な思考を巡るだけの時間ひたすら過ごしたらどうなりますか?とても快適な睡眠をとれる環境とは思えなくなってしまいます。

意識的にはわかっていても、脳は「寝るべき状態ではない」と判断してしまうでしょう。

睡眠関連の資料であれば、どんなものでもよく言われていることです。寝床では「睡眠をとるためだけの場所」にするのが、快眠方法の一つになります。

「とてもじゃないけど眠れない…少し時間をおこう」と判断するのも一つの選択だと頭に入れておきましょう。

寝れないと思ったら

座る 仮眠

「寝ない方がいい」なんて言われても、正直なんとかこのまま寝てしまいたい人も多いでしょう。あくまで「無理して寝ない」なので、心地よくなって眠くなれるなら寝てしまってもいいです。

なので、心地よく眠くなれる方法を軽く紹介します。参考にしてみてください。

寝るのを諦めたとしても、布団の中でスマホを弄り続けても良い事はないので、場所や態勢を変えてできることを紹介します。

読書をする

本を読んでいる時は文字を追う為に目を上下させます。この目の運動が眼球に程よい疲労感を与えてとても眠たくなります。この運動は目の健康効果もかなり高いです。

本を読むこと自体のメリットはもう説明不要なほどありますからね。リラックス効果も申し分ないです。

できれば、ストーリー性があるものよりもビジネス書などの自分の為になるものを選んで読むことをオススメします。

絶対ダメ、というわけではないのですが、やはりスマホで見るのはできるだけ避けましょう。せっかくのメリットと同じくらいデメリットが存在しますからね。

暖かい飲み物で一息つく

暖かい飲み物で「ほっ…」と一息ついてみるのもありです。精神的にもゆとりを持つことができます。思いつめた気分も幾分ましになるでしょう。

もちろんここでコーヒーのようなカフェインが入っているものを選ばないようにしましょう。覚醒効果に利尿作用まで働かせてしまうと、睡眠の妨げになります。

準備しやすい飲み物でいったら、「ホットミルク」なども睡眠の助けになります。

なんだったら「白湯」でも大丈夫です。白湯は最近はいろいろな効果が判明して注目を集めていますからね。「白湯専用マグカップ」なんてものもあったりします。

座ってマッサージ

無理に寝るのを諦めたのなら、何をするにしても座っていることが多いでしょう。

なので、座ってできるマッサージ機が結構オススメです。上記で紹介した本を読みながらでも、飲み物で一息つきながらも使えるのがいいところです。

マッサージ機なんて使ったら大概の人はだんだん眠くなってきます。これほど眠気を誘うのに適したものは無いと言っても大袈裟ではないでしょう。

優雅に映画でも見ながら身体をほぐし、眠くなるまでゆったりするといいです。快楽はメンタル回復にも大いに効果があります。

特に首マッサージ器がオススメです。15分くらいでパッと使えて、わかりやすくリラックス効果を実感できます。使ったことが無い方は是非一度体感してみてください。

シィダ

「脳」をテーマに情報を5年以上発信しており、人生が豊かになるような脳科学の記事を書いています。最近では「人工知能(AI)」に興味を持ち、「ChatGPT」や「Stable Diffusion」を触っています。AI画像生成が趣味で、「X(旧Twitter)」に挙げて遊んでいるの良ければ覗いてみてください。

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